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漫画制作に携わるアシスタントの現状と将来について

アシスタントの現状と将来について

漫画制作に携わるアシスタントの状況が、かつてのように漫画家先生と同じ家屋の中で背景を描いたり仕上げを手作業で行うものとは異なってきています。パソコンの操作ができないとアシスタントの仕事が限定されるような時代になってきました。

目次
1.これまでのアシスタントの仕事は
2.最近のアシスタント
 2-1.パソコンで描く
 2-2.遠距離でも仕事ができる
 2-3.収入はどうなの?
3.アシスタントの将来は?
4.アシスタントが輸入を増やす方法
これまでのアシスタントの仕事は
先生が人物にペンを入れて、人物キャラが描かれた紙の原稿にアシスタントが背景画を描いてベタとホワイトで仕上げていました。これが以前のアシスタントの仕事風景でした。

■先生とアシスタントが同じ家屋で徹夜仕事
手作業なので先生から口頭で背景の指示を受けていました。したがって、漫画家とアシスタントの距離は近くなければなりませんでした。ほとんどの場合、同じ家屋で徹夜仕事をするのが常でした。

■食事も先生と一緒
食事もほとんど一緒にとっていましたし、休息も同時でした。食事代は先生が支払うものとほぼ決まっていました。手弁当を持ってくるアシスタントは見たことがありません。いないこともなかったでしょう。
最近のアシスタント
パソコンで描く
パソコンで漫画を制作する作家が増えてきました。それに伴ってアシスタントもパソコンで作業することが多くなっています。

■かつてのアナログの道具が必要ない
パソコンで描くメリットはたくさんあります。まず下描きもラフスケッチもペン入れも仕上げも、すべての作業がパソコン内でこと足りてしまうということです。そのために紙が必要ありません。また、ペンやインク、墨汁、鉛筆、消しゴム、定規、絵の具など、いままでアナログで制作していた道具が一切必要なくなったのです。

おかげで、机の周辺が綺麗になりました。今までは消しゴムのカスや折れた鉛筆の芯などが床にたくさん落ちていましたが、そうしたゴミがほとんど出なくなりました。

■パソコンスキルのアップ
ただし、パソコンで描くにはそれなりのスキルが求められます。パソコン操作だけでなく、漫画を描くためのソフトに精通していなければアシスタントは務まりません。したがって、常にスキルアップを図ることが求められます。

描く技術だけでなくそうしたパソコン操作も習得しなければなりませんから、かつてのアシスタントより多忙かもしれません。また、パソコンもソフトも自前で用意しなければなりませんから出費も覚悟しなければなりません。先生の使っているパソコンやソフトのバージョンに対応できる環境が必要になります。


遠距離でも仕事ができる
■パソコン作業のメリット
パソコンで作業をするということは、先生と同じ家屋で仕事をする必要がないということです。つまり、自宅に居ながらにしてアシスタントができるということになります。これはアシスタントにとっても先生にとってもメリットがあります。

まず、アシスタントは今までのように漫画家の作業場に出向いていく必要がありません。したがって、往復に要する時間を省くことができますから有難いことです。それに、外出のための衣服の心配もありません。

■漫画家のメリット
また、漫画家はアシスタントに交通費や食事を提供する必要がなくなり、出費を大きく抑えることができます。原稿が完成するとよく先生がアシスタントたちを連れて飲みに行ったりするものですが、それもなくなりますから先生にとってはかなりメリットがあります。

■遠距離でも仕事ができる
ところで、自宅で作業ができるということは地方の遠距離であっても良いということです。たとえば、先生が東京に住んでいるとして、アシスタントたちは北海道や沖縄でも良いわけですし、海外でも仕事ができるということになります。これは、かつてのアシスタント事情を知っている者からすれば夢のようなことです。

■デメリットもある
ただし、メリットばかりではありません。これは将来漫画家になろうと思っている人にとってはデメリットかもしれません。たとえば、かつてはアシスタントになると先生や先輩のアシスタントが漫画の描き方や編集者との接し方など、将来漫画家になった時に必要な様々なノウハウを教えてくれたものです。

ところが、パソコンで作業をするようになるとそうした上下の付き合いがほとんどなくなりますから、本来であれば得られるはずの貴重な情報が入ってこなくなります。これは、漫画家になりたい方にとってはとてもマイナスといえるでしょう。


収入はどうなの?
アシスタントの収入は漫画家の収入から支払われますから、漫画家先生の本が売れて原稿料が高くなければ多くの収入は望めません。

■それほど収入は良くない
最近は出版不況ということもあって漫画家の原稿料もなかなか上がりません。また単行本もそれほど売れるわけではありません。中にはとんでもなく売れることもありますが、例外だと思って下さい。したがって、アシスタントは儲かる職業ではありません。もしもアシスタントで大儲けしたいと考えている方がおられたら、悪いことはいいませんから別の職業を選んだ方が良いでしょう。

漫画が好きで、あるいはその漫画家先生のファンでアシスタントをしたいというのなら問題はありません。また、将来漫画家になりたいと思っておられる方でしたら、一時的にこの職業に就くのも良いと思います。ただし、漫画家になりたいのでしたら、アシスタントだけでなく独自に漫画の勉強をして下さい。

■ボーナスはない
一般の企業でしたら夏と冬にボーナスが出るでしょうが、アシスタントにボーナスはないと思って下さい。漫画家先生にもボーナスはないのですから当然でしょうか。

しかし、単行本がバカ売れしたり映画化になって漫画家先生が大儲けしたりすると、臨時ボーナスが出たりするようです。滅多にないでしょうが、売れっ子の漫画家先生のアシスタントをやっていると可能性がないわけではありません。

漫画家先生も多額の収入があればそれ相応に課税されるわけですから、それならばアシスタントに配当したほうが良いと考えるでしょう。

アシスタントの将来は?
アシスタントには2種類あります。漫画家になるためにアシスタントになるケースと、アシスタントを職業として永続するケースです。

■漫画家希望のアシスタント
漫画家になるために修業期間としてやるのは良いでしょう。ただし、アシスタントだけでは勉強不足ですから独自の勉強が必要です。同時に、パソコンとソフトを使いこなすスキルも必要となります。また、出版社や編集者との関わり方なども独自に覚えていかなければなりません。覚えることがたくさんあります。

■職業としてのアシスタント
アシスタントを職業として選択する場合、絵や漫画の好きな方であれば続けられると思います。とくに在宅で作業ができる昨今であればストレスも少ないでしょう。大きな収入は望めませんが、パソコン作業の普及で物価の安い地方でも仕事ができるというメリットがあります。
アシスタントが収入を増やす方法
また、在宅で仕事ができるということは遠距離可能というだけでなく別のメリットもあります。たとえば、パソコンのスキルが高く他人より操作スピードが早かったら、複数の漫画家先生のアシスタントができるということです。つまり、掛け持ちでアシスタントができるから収入も多くなるということです。

■掛け持ちのアシスタント
今までは漫画家先生と同じ家屋で作業していましたから、他の先生の仕事を手伝うということはできませんでした。しかし、遠距離で作業するのであれば問題ありません。それに、漫画は人物を描くのではなく背景や仕上げの手伝いであれば、正直誰がやってもそれほど大きな差異はありません。というか、個性が出てはいけない仕事なのです。

したがって、描くスピードが速く時間がたくさんあるのでしたら、複数の漫画家先生のアシスタントをして高収入を得ることができるわけです。

これからアシスタントとして就職しようとお考えでしたら、漫画の技術だけでなくパソコンのスキルアップに努めることが大事です。とくにソフトに精通し、誰よりも早く作業ができて仕上げが綺麗にできるようになって下さい。
以下のページも参考にして下さい
 漫画家アシスタントの現状と将来について
 上質な漫画は編集者と漫画家の良好な関係から生まれる
 最近の漫画事情
 マンガ制作用語「アシスタント」


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