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プロの漫画家が漫画の描き方を教えます

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プロが教える「描き方の基本」です。制作ご依頼の際やご自身で実際に描いてみようと思っている方はぜひ参考にしてみて下さい。
描き方の項目
(1)ストーリー作り
(2)キャラクター作り
(3)絵コンテ
(4)下描き
(5)ペン入れ
(6)仕上げ
(7)完成
描き方講座1
(1) ストーリー作り
まず読者に何を言いたいか、また何を伝えたいかを明確にします。これがはっきりしていないと、ストーリー全体に一本の筋が通りません。
ストーリーに1本の筋が入っていないと、話があっちにいったりこっちにきたりと、読んでいて不安になってしまいます。これではいけません。背筋をピンとしていないと、人間もいけませんね。ストーリー作りも同じです。
次に、平坦な展開はだめです。読者が飽きてしまって、ついてきてくれません。読者が読んでくれないと、せっかく苦労して描いたマンガも意味がありませんよね。
まぁ、自分で楽しむだけなら良いのですが、作品を発表してプロになりたいと考えているようでしたら、ストーリー作りは非情に大事な作業です。
● 起承転結
よく、ストーリーには起承転結があるといいますね。
「起」は物事の始まりです。何かが起きて話が展開していきますが、その切っ掛けが「起」ということです。
そして、「承」です。これは、「起」を受けて話が続くことです。つまり、「起」で何かが起きました。さあ、次はどうなる、ということです。この「承」は話を引っ張っていく役目ですから、ここで読者に先を読まれるか飽きられると、もう読者はこのマンガを読んではくれません。
案外、この「承」を安易に考えてなおざりにしがちですが、とんでもないことです。非情に大事な役目を担っているのです。たとえば、この後に、「転」「結」と続くわけですが、この「転」と「結」は描いていても楽しい場面ですから、誰もが力を入れて描くところです。
ところが、その「転」「結」に行く前に読者が読むのを止めたら、せっかく力を入れて描いた部分が無駄になってしまいます。
つまり、「承」は安易に描いてはいけないということです。
「承」の次が「転」です。「転」はドラマが盛り上がって何かが起こり、話が意外な方向へ向かったりします。はらはらドキドキがクライマックスを迎え、読者に緊張感を与えます。
ページのめくりが早くなります。ですから、この「転」で、面倒くさい言葉を並べてゴチャゴチャするのは良くありません。スピーディに絵で見せることを考えた方がよいでしょう。
そして、「結」です。
「結」は結論の結であり、結果の結です。
話が終わります。あなたがこのマンガで何を言いたかったか、読者に何を伝えたかったかが明確になる場面です。読者を納得させるか感動させるか、あなた自身のものの考え方が見えてきます。
プロレベルのマンガを描くということは、そういうことです。
そして、読者に共感と感動を与えます。

●起承転結を壊す
では、ストーリーはすべて起承転結で成り立っているのかというと、そうではありません。むしろ、起承転結が壊れていた方が、物語としては面白かったりします。
なぜ起承転結を壊すのでしょうか?
まず、起承転結のストーリー作りは安心感があるということです。 これは決して悪いことではありません。ただし、読者が安心して読めるということは、無難だということです。
無難ということは、不安が少ないということですね。
ところが、不安が多いほど、また不安定なほど読者は先が読めません。だから面白くなるのです。
ただし、面白くするためにストーリーがめちゃめちゃになり、いったい何を描きたいのかわからなくなるようではいけません。ストーリーには、常に一本の筋が通っていることが大事です。
たとえば、クライマックスの「転」をストーリーの冒頭にもってくることがあります。いきなり面白い場面からスタートします。読者は、「わ!なんだこれは!いったい何が起きたんだ!」と思います。そう思わせておいて、次にそれまでのいきさつを描いていき、「結」で結びます。あるいは「結」から始まる手法もあります。
まず最初に、結論を言ってしまいます。その後で、それまでの過程を描いていくわけです。

ただし、このように起承転結を壊すには、壊す根拠がなくてはいけません。
つまり、言いたいこと、描きたいことをよりドラマチックに、より効果的に描くという根拠です。ただ闇雲に起承転結を壊すのではありません。

● プロット作り
プロットというのは全体の骨組みのようなものです。キャラクターを作り、時代背景や舞台を設定します。あらすじの一歩手前の作業だと思ってください。
ここでできるだけ具体的なイメージを膨らませておくと、ネーム作りが楽になります。とにかく、頭に思い描いたことはすべて書き出しておくとよいでしょう。たとえば、いきなりクライマックスのシーンを考えたとか、主人公の得意技や小道具など、なんでも良いですから、思い描いたことはメモしておきましょう。
漫画の描き方講座について
漫画の描き方講座(1)
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